よろず相談所 スタッフブログ

国家5士業が立ち上げた合同会社ANTHEMが監修する「インターネットよろず相談所」 弁護士・司法書士・税理士・行政書士・社会保険労務士のスタッフブログ

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ただ正義、正義でよいのか

弁護士の寺田です。

突然ですが、シェイクスピアの「ヴェニスの商人」。
肉はいいが血は駄目という例の有名な裁きの直前、裁判官ポーシアが原告シャイロックを諭すシーンがあり、私はこの部分が大好き。手持ちの岩波文庫にはマーカーで線を引いています。
岩波文庫版「ヴェニスの商人」136頁~137頁です。

慈悲というものはな、強制さるべきものではない。
慈雨が天から注いで、この大地を潤すようにだな、
まさにそうあるべきもの。祝福は二重にある。慈悲は、
まず与える者を祝福し、また受ける者をも祝福する。
これこそは最も偉(おお)いなるものにあって、最も偉(おお)いなる美徳、
人の君たるものはには、その王冠よりもさらに相応しいもの。
手にする笏、いわばこれは王に対する畏怖を意味する
威武尊厳の象徴であり、ただこの地上における
権力を示すにすぎぬが、それに対してだな、
慈悲とは、この権力による支配以上のものであり、
王たるものの心の王座に宿るものなのだ。
いうなれば、神そのものの性質でもあるのだ。
故に、地上の権力というのは、慈悲が正義を和らげるとき、
最も神の力に近いものとなる。かかるが故に、ユダヤ人、
その方の請求は正義ではあるが、このことも考えてみてはどうか、
つまり、ただ正義、正義の一途で進むのでは、
結局誰一人救われるものはいまい。我々はみんな神に
慈悲を求めて祈る、その祈りこそ、とりも直さず、我々互いに、
慈悲を施し合えと教えているのではなかろうか?


「地上の権力というのは、慈悲が正義を和らげるとき、最も神の力に近いものとなる。」
確かにそうですね。

「ただ正義、正義の一途で進むのでは、結局誰一人救われるものはいまい。」
私もこれを心の片隅において忘れないようにして、日々の業務を行っています。

それにしても、シェイクスピアは大天才ですね。
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